友達に車好きがいます。
今度、車を買い替える話しになって
友達は「今度のはデカい車で、タイヤの幅も広いんだよ。タイヤの幅が広いから摩擦もあがるんだよ」
と言ってました。
聴いた感じは間違ってないように
感じますが、ちょっと違いますよね。
物理を勉強された方ならすぐに
分かりますが、物理に触れてない方は
間違いに気づかないでしょう。
今回はその間違いについて
書きました。
下記をお読みください。
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タイヤの幅が広ければ、摩擦が上がるという間違い
タイヤの幅が広ければ、摩擦が上がるというのは
間違いです。
なぜなら、摩擦の計算式をみてみましょう。
F = μN
( F:摩擦力 μ:摩擦係数 N:垂直抗力)
摩擦は上記の計算式で表されます。
この計算式をよくみて下さい。
計算式に面積が入ってないことに
気がついたと思います。
つまり、摩擦に面積は関係ないのです。
摩擦に関係してくる値の一つは、Nの垂直抗力です。
車でいえば、車体の重さがNになります。
車は4つのタイヤで支えられています。
4本のタイヤがすべて同じタイヤの場合
F = μ(タイヤと路面の摩擦係数)N(車の車体重量)
になります。
車体が重さのNが大きければ大きい程
摩擦は強くなるのです。
次に関係してくるのが、摩擦係数です。
これは、車でいえば、道路(路面)の凸凹や材質と
タイヤの溝や材質によって変化します。
このように、摩擦面同士の性質により摩擦係数は
変化します。
例えば、
鋼鉄と鋼鉄との静止摩擦係数が 0.8 くらいで、動摩擦係数はもうちょっと小さく、潤滑油を塗った場合はさらに大幅に小さくなります。
スタッドレスタイヤは、油をぶちまいた
摩擦係数の低いツルツル路面でも、摩擦力を
上げる為に、タイヤの溝や材質を特殊なものに
したものです。
以上から、お分かり頂けたと思いますが
摩擦にはタイヤの幅は関係ありません。
物理の計算式をみると、私達が感覚的に
とらえていることが、間違っていたと
気づかされます。
最近は物理を分かりやすく説明している
本もありますので、書店やネットで確認して
みてはいかがでしょう。
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