岡山県の介護施設の経営で、横領のニュースが報じられていました。
内容は以下です。
岡山県赤磐、高梁市で特別養護老人ホームなどを運営している社会福祉法人久赤会で、多額の使途不明金があることが3日、法人関係者への取材で分かった。現時点では8700万円以上とみられ、法人関係者は、前理事長男性の関与が疑われるとして、業務上横領容疑を視野に刑事告訴を検討している。
この、「前理事長」の名前が出ていないのですが、なぜなのでしょう?
介護施設の利用料は、1割は利用者負担(お爺さん、お婆さん)で残りの9割が、市町村の保険者から介護施設へ支払われるようになってますよね。
今回の「横領」ってことは、このお金に手を付けたのでしょう。
こんな悪事を働いた人物の名前がニュースで伏せられているのは、疑問です。
事業の目的が歪んでいるように思います。
こういった人物の名前を、世間に知らしめないのかと思うのですが・・・・。
報道機関には、名前の公表を「する」「しない」の基準があるのでしょうか?
以下へ続きます。
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横領容疑の理事長の名前が報じられない理由は・・・
調べたところ報道機関には実名報道を「する」・「しない」の基準が「ない」ことが分かりました。
「ニュース性の高い犯罪や事故には、殺人事件、企業の不祥事や犯罪、自動車・航空機事故などがあります。多くのニュースの中からどれを記事にするか、その扱いの大きさをどうするか、特に新聞社にマニュアルがあるわけではありません。殺人事件では異常性や悲惨さにもよるし、事故では鉄道、航空機事故など死者数の多い事故ほど紙面を割く割合は高くなります」
「話題性・重大性・公共性・社会性」などを総合的に判断して、記事として掲載するそうです。
つまり、今回は報道機関の方で、名前を出すかどうかを「話題性・重大性・公共性・社会性」に照らし合わせ、話し合った結果、「名前を公表しない」という決断に至ったようです。
しかし・・・。
介護保険は40歳になったら保険料を徴収されるようになります。
そんな、介護保険に関わる施設に支払われた、みんなのお金を横取りしていた人物の名前が伏せられていることは、どうなのでしょうか・・・。
帳簿を間違えたなら、まだ許せるかもしれませんが、明らかな悪意があったような今回の横領事件では、公表するべきでしょう。
実名報道について、報道機関が留意していること
報道機関に実名報道を「する」・「しない」の基準が「ない」ことが分かりましたが、どういった時に実名報道するのでしょうか?
調べてみると、以下のようなことを留意しているようです。
未成年が犯罪の嫌疑をかけられている少年事件については、実名報道は行われません。これは、少年法61条が明確に少年の実名報道を禁止しているからです。
政治家や高級官僚、捜査関係者などの公的な立場の人が、仕事に関わる内容で捜査の対象となったときには、ほとんどの場合、実名報道が行われます。
精神障害者が被疑者となっている場合、本人が心神喪失状態で「刑事責任能力」を持たないとされた場合には、実名報道は行われません。
微罪事件の場合には、原則実名ですが、報道の必要性の程度や実名を記載する場合に過度な制裁になると考えられるケースでは、匿名も選択できます。
今回の事件では、名前を公表することで、「過度な制裁」になると考えた可能性があります。
しかし、この横領によって被害を受けた人のことも考えなくてはいけませんよね。
制裁があって当然だと思うのですが・・・。
社会福祉法人久赤会まとめ
今回のニュースには、驚きました。
8700万円以上というお金を横領とは、経営にも支障が出たとも思うのですが、その部分はニュースは触れていません。
「社会福祉法人久赤会」が運営している施設は4つ。
・「特別養護老人ホーム」2施設
・「地域密着型特別養護老人ホーム」1施設
・「小規模多機能型居宅介護施設」1施設
4つの施設を経営していく上で8700万円以上を横領するということは、経営上の支障も必ず出ていたハズです。
施設職員の間では、こんな噂が立っています。
8700万円は「氷山の一角」で横領してたお金はもっとある
まだまだ金額が膨れ上がる可能性があるようです。
今回の事件を起こした理事長も、老いが進むと、いずれは「介護保険サービス」を利用する時がくるかもしれません。
そういったインフラを、横領で汚すことは残念です。
今だ「理事」として存続しているのであれば、きちんと「けじめ」とつけて、介護保険サービスの発展に貢献してほしいですね。
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横領の影響で職員が悲惨なことに!
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